今回は待ち行列理論のM/M/1モデルの公式の数学的背景と導出について解説します。これは典型的には一列に並んだ客を一つの窓口が対応したり、リクエストの列を一台のサーバーが処理したりする状況で使われる公式です。 応用情報技術者試験でもよく問われるものですが、公式は基本的に暗記するものとされ、数学的理論について出題されることはありません。情報系の書籍でもさらっと公式だけ載っているケースが多いです。しかし
ランダムウォークの特性関数 仁謹(Jyn kin) 仁謹です。今回は特性関数というものを定義し、三角関数の知識によってランダムウォークの性質を分析していきましょう。 推移関数\(P(x, y)\)によって定まるランダムウォークに関して、半開区間の直積\((-\pi, \pi]^d\)を定義域とする複素数値関数 \[\phi(\theta) := \sum_{x \in R}e^{ix\theta}
格子上のランダムウォーク1 ~ベルヌーイランダムウォークの再帰性~ 仁謹(Jyn kin) 初めまして仁謹です。いきなりですが、 今回はランダムウォークについてお話します。 特に、格子上のランダムウォーク、つまり、値が固定された自然数\(d\)に対して、 \(d\)次元の格子\(R\)というものを考え、その上を移動する点について考えていきましょう。 \[R := \{x = (x_1, x_2,