
数学好き社員たちによる社内チャットを淡々と公開します。

問題:
理想的な 6 面のサイコロを振ったとき、出目が偶数となる確率は 1/2 ですが、
(任意の自然数) n 個のサイコロを振ったとき、
出目の和が偶数となる確率は?
この話けっこう続きます。気長に投稿する予定です。

一様分布は畳み込めなくて分布の形がどんどん変わるんですよね・・・
0 から n を超えない最大の偶数まで和を取る必要がありそうですね。

n個のサイコロの目の和が偶数となれば良いので、例えば n=4 の場合、
3+3+1+5=12
の場合なども該当します。

それは n=4,k=4 の場合ですね。「奇数が出る回数」が偶数。

解答です。
▼出目の和が偶数となる確率


同様の流れで、 n 個のサイコロの目の和が 3 の倍数となる確率が 1/3、n 個のサイコロの目の和が 6 の倍数となる確率が 1/6 となることがわかります。(前者だけ解答載せます)
▼3の倍数となる確率


ここまでの話をまとめると、 n 個のサイコロを振ったとき出目の和が 2 の倍数となる確率は 1/2 、 3 の倍数となる確率は 1/3 、 6 の倍数となる確率は 1/6 、また当然ながら 1 の倍数となる確率は 1/1 である。
この流れだと、 4 の倍数となる確率は 1/4 、 5 の倍数となる確率は 1/5 なのかと思う。
しかしこれは n=1 で考えると、 4 の倍数となるのは 4 のみであり 5 の倍数となるのは 5 のみであるから、確率はともに 1/6 である。
なぜ 4 と 5 では冒頭の法則から外れるのか?
ここでやっと問題提起できました。考察してみると結構面白いです。(続きの投稿は来週?)

なんでコイン投げないんだろ、って昨日思ったんですがサイコロにしたのはそういう理由なんですね。

先に、 4 の倍数となる確率の式を書いてしまいます。
▼4の倍数となる確率

今までの話からは想像し難い式が出てきます。
自分も最初に見たときは本当に正しいのかと思いましたが、簡単な計算で次の要求を満たしていることがわかります。


4で割った余りの推移を表す 4×4 の行列を対角化して、収束の様子を表すとこうなるんでしょうね多分

流石です。
この後2通りの解法を提示する予定なのですが、もう気づかれたのですね!